
派遣薬剤師として働いていると、本当に沢山の人に仕事を教わります。
薬歴の書き方。
監査の流れ。
レジ操作。
薬局独自のルール。
薬局ごとにやり方は違うので、派遣先が変わるたびに新しい学びがあります。
そんな中で、
「この人、教えるのが上手いなあ」
と思う人に出会うことがあります。
逆に、知識は豊富なのに、なぜか相手に伝わらない人もいます。
その違いは何だろう。
派遣薬剤師として様々な現場を経験してきた中で感じた、「教えるのが上手い人」の共通点をまとめてみました。
薬剤師に限らず、後輩を持つ全ての人に共通する話かもしれません!
頭ごなしに否定しない
教えるのが上手い人は、まず相手を否定しません。
新人さんが間違えた時。
ローカルルールを知らなかった時。
思った通りに動けなかった時。
そんな場面でも、
「違うでしょ!」
ではなく、
「なるほど、その考え方だったんだね^ ^」
から入ります。
私は派遣薬剤師なので、初日はどうしても分からないことだらけです。
薬歴の入力方法も違う。
監査の流れも違う。
薬の配置場所も違う。
だから失敗することもあります。
そんな時に強く否定されると、人は萎縮してしまいます。
次から質問しにくくなる。
挑戦しにくくなる。
結果として成長の機会を失ってしまうのです。
一方で、まず受け止めてくれる人がいると安心できます。
安心できるから質問する。
質問するから成長できる。
教えるのが上手い人は、そのことをよく分かっている気がします。
理由まで教えてくれる
これは本当にありがたいです。
「こうしてください。」
だけではなく、
「なぜそうするのか。」
まで教えてくれる人。
例えば、
「この順番で監査してください。」
だけで終わるのではなく、
「この順番にすると見落としが減るから。」
まで説明してくれる。
すると理解が一気に深まります。
私は派遣先で、
「とりあえずそういう決まりだから。」
と言われることもあります。
もちろん現場には現場の事情があります。
でも理由が分かると納得できるし、応用もできるんですよね。
教えるのが上手い人は、単なる手順ではなく考え方を教えてくれます。
だから環境が変わっても対応できる力が身につく。これって本当に大切なことだと思います。
質問しやすい雰囲気を作る
新人時代を思い出すと、一番困るのは「聞きにくい空気」だった気がします。
聞きたいことはある。でも忙しそう。機嫌が悪そう。話しかけるのが怖い。
そうすると質問しにくい…
最悪なケースとして、質問したくないから自己判断で仕事を進めてしまい、結果としてミスにつながるパターンもあります…
薬剤師の仕事は患者さんに関わる仕事です。
だからこそ、
「分からないなら聞いてね^ ^」
と言ってもらえるだけで本当に安心します。
しかも教えるのが上手い人は、言葉だけじゃありません。
表情や態度からも、
「大丈夫だよ」
という空気が伝わってくるのです。
派遣薬剤師として色々な現場を経験してきましたが、質問しやすい雰囲気のある薬局は新人さんも育ちやすい。
そして職場全体の空気も良いことが多い気がします。
相手に合わせて伝え方を変える
これはかなり上級者です。
人によって理解しやすい方法は違います。
まず見て覚える人。
実際にやって覚える人。
理屈から理解したい人。
メモを取りながら覚える人。
教えるのが上手い人は、その違いをよく見ています。
そして、
「この人にはこう伝えよう。」
と自然に変えているんです。
例えば、実際に操作しながら説明した方が伝わる人もいれば、先に全体像を説明した方が理解しやすい人もいます。
教えるのが苦手な人は、自分が理解した方法をそのまま相手にも与えがちです。
でも本当に上手な人は違う。
相手が理解できる形に変換して伝えているんです。
だから伝わる。
だから相手も成長できる。
教えるとは、自分が話すことではなく、相手に届くことなんだなと感じます。
自分も学び続けている
最後はこれです。
実は、教えるのが上手い人ほど勉強しています。
新薬。
ガイドライン。
制度改定。
在宅医療。
介護保険。
薬剤師は学ぶことが尽きません。そして面白いことに、本当に勉強している人ほど謙虚なんです。
「自分もまだ勉強中なんだよ」
と言います。
だから偉そうにならない。
質問されても一緒に考える。
知らないことは調べる。
そういう姿勢があるから、周囲も安心して相談できるんですよね。
教えることと学ぶことは、実は表裏一体なのかもしれません。
おわりに
派遣薬剤師として様々な現場を経験してきましたが、今でも印象に残っているのは知識量が一番多い人ではありません。教えるのが上手い人です。
頭ごなしに否定しない人。
理由まで説明してくれる人。
質問しやすい雰囲気を作ってくれる人。
相手に合わせて伝えてくれる人。
そして、自分も学び続けている人。
そんな人に出会うと、
「この人のもとで働けて良かったな」
と思います。
そして私自身も、後輩や新人さんに何かを伝える時、知識を教えるだけではなく、安心して学べる環境を作れる人でありたい。
そう思っています。